ライターとか開発者とかどうでもいいからホールの客に突撃!ドキュン

ザ・ノンフィクション(笑)

パチンコ屋、そこは欲望にまみれた人種のるつぼ。

ある者は命懸けで日銭を求め、ある者はひたすらに刺激に溺れ、またある者は現実から逃れ…

そんな人間たちが至近距離でひしめき合っている空間。

そんな異様な空間で、いや、異様な空間だからこそ、我々ユーザーは店の癖や台の解析ついての知識は豊富でも、隣で万札をぶち込んでいる人がどんな人間なのかまるで知らない。

これほどまでに携帯電話が普及する以前のパチンコ屋はある種の憩いの場で、人と人とのコミュニケーションというものは確かに存在したが、今では友達のいない人間たちがスマホ片手に退屈そうな面を下げ、けだるそうに二つの液晶を見比べている。

けだるそうに打つ若者
※イメージ

只でさえ規制規制で厳しくなっていく中で、こんなガラの悪い閉鎖的な状況では新たなユーザーは決して足を踏み込んで来やしないし、業界のネガティブなイメージも払拭できない。

我々からお金を毟り取り続けた業界がどうなろうと知ったこっちゃないが、少なくともBタイプは重度の依存症の集まりなので易々と衰退されては困る。

そこで今回はパチンコ屋をもっとフレンドリーに、出玉はなくともせめて人間味溢れる空間にするべきではないか!という取って付けたような名目の下、全く見ず知らずの赤の他人に実際にコンタクトを取り、何なら店外に連れ出し一杯ひっかけてその人の人間性を掘り下げて仲良くなってみようというのが今回の企画。

どこぞライターや開発者等のパチスロそのものが人生に深く関わっている人のインタビュー記事は何度か目にしたことがあるが、それらが面白いのはある種必然。

そうではなく、ごく普通に遊技している一般人を取り上げた例は稀有ではないだろうか。

…それが面白いかは別として。

 

インタビュー当日。

一般人のインタビューを試みる訳だから、方法としては当然一般のユーザーさんに直接声を掛けて交渉をするほかない。

人見知りでネット上以外で人と深く関わるのが基本的に嫌いな僕だが、やると決めたからには徹底的にやってやる。

 

そう意気込んで朝からホールに出向くもなかなか話を聞いてくれる方は見つからなかった。当然といえば当然である。

というより後になって冷静に考えてみるとせっかく遊びに来ているのに見ず知らずの怪しい人間に突然ちょっと話を聞かせてくれと言われて「はいよろこんで」と大衆居酒屋のように快く返事してくれる方などいるわけがなかった。

 

待ち伏せする我々

ただ悪戯に時間だけが過ぎ、財布も軽くなった夕暮れ時。

 

 

トボトボとホールから出てくるスーツ姿の男性と目が合い、決死の思いで事情を説明し交渉してみると逆にコチラがビックリするくらいあっさりと許可をいただいた。

嬉しさのあまり一瞬、もうインタビューなんてどうでもいいからこのまま飲みに行こうと思ったが、残念ながらお酒は飲めないということで、近くのレストランでお話を聞かせていただくことに。

 

 

待つのに飽きて昼間インタビューそっちのけで打ち散らかした負債のことなどどうでもいいだろう。

 

ガチの一般人の方にインタビュー

今回、アクロス乱数の次に挙動が怪しいと噂の我々Bタイプのオファーを快く引き受けてくれたのは神奈川県在住の会社員男性Aさん(40代・既婚)

近影

整えられた坊主頭で恰幅が良く、ぴたりと仕立てられたスーツを着こなし、あたかもお忍びで日本のパチンコを楽しみに来たブルース・ウィリスかと思うような優しい目をした男性だ。

突撃インタビューの性質上、事前に自己紹介と企画意図説明は済ませた状態からでのスタート。

 

──早速ですが、インタビューを始めさせていただきます。よろしくお願いします。

「よろしくお願いします。」

 

──えっと、まず普段の立ち回りについてです。最近よく打つ機種などありますか?

ガルパンですね。」

 

──ガルパンですか。コイン持ち良くていいですよね。原作がお好きなんですか?それとも設定狙いで?

「よく行くお店の端っこに設置されてまして、周りに座る人もいないので居心地が良いんですよね。キャラもストーリーも全く知らないし、本当にただ居心地です。」

 

──え?それだけの理由ですか(笑)。僕も居心地で台選びすることはありますが、そこまで真に居心地重視する方は初めてです。

「あの場所に大都のカンガルー台が設置されていたら、きっとそれを打っていますよ」

 

──バガナックルーですね。あれは居心地以前にホールに居場所がなかったですけど。ということは収支度外視で打つタイプですか?

「そうですね。今はお小遣い制なので月頭に負けたら即終了です。」

 

──なるほど。今の台は数万入れて獲得100枚なんてザラですから厳しいですよね。それ以前はかなり打たれていたんですか?

財務大臣が妻に変わる以前はほぼ毎日のように打っていましたね。

 

──失礼ですが収支の方は?

「つけてないのでわかりませんけど、めちゃくちゃ負けてますね

 

──ですよね(苦笑)。では運良く勝った時のお金の使い道は?

「生活が荒くなります。昼食がコンビニパンからロイヤルホストになったり」

 

──一瞬ビクッとしましたが、ほっこりする荒れ方で良かったです(笑)

「でも負けても結局腹が立って似たようなことになりますよ」

──すごくわかります。博打打ちは常に金銭感覚との戦いみたいなところがありますからね。

 

 

どうやらなかなかの養分さんに出会ってしまったようだ。類は友を呼ぶとはこのことであろう。

 

 

話は続く

やーまる
(貯金零に向かって)俺の顔は別に隠さなくていいだろ!と怒るインタビュアー。

 

──パチンコ歴はどれくらいになりますか?

「パチンコは○○歳の時からなのでもう27年くらいになります。当時はお金無かったんで羽根モノから入りましたね。」

 

──大先輩ですね。僕みたいなゆとり世代が恐縮です。スロットもその頃からですか?

「スロットは3号機の頃に少し触ったんですけど、今みたく分かりやすくなかったんですよ。不親切というか。なので本格的に打つようになったのは4号機ノーマルからです。HANABIとか」

 

──なるほど。確かに4号機以前となると玄人の世界というイメージはあります。本格的にスロットを打つようになったキッカケは?

「当時の職場の悪い先輩たちがロッカールームでスロ談義してたんですよ。ビッ確だハズしだって。それで教えてください!って頼んで一緒に打ちに行くようになったのがキッカケですね。」

 

──なるほど(笑)パチンコの経験があって、そんな話が耳に入ったら食いついちゃいますよね。

「そういう時代でしたからね。逆に今の若い人たちはどういう経緯で始めたのか気になるんですよね。」

 

──確かにこれだけ遊戯人口が減って周りに促されることも少ない時代ですもんね。個人的にはアニメの影響で入ってくる人が多い気がしますが。それこそガルパンとかじゃないでしょうか。

なるほど。

 

──話は変わりますが、一番打った機種はなんでしょうか?

「シオラーですね。」

シオラー
シオラー

 

──シオラー…ということはひっくり返ったやつですか?

「いやいや、普通のです(笑)むしろ裏は殆ど打たなかったです。僕の通ってた店の設定のクセが猫でも分かりそうな位にぬるかったので、当時は給料は一切手をつけませんでした。」

 

──羨ましいです。僕そんな美味しい思いしたことありませんよ。ちなみにどんな配分だったんですか?

「その店、1と5しか使わないんですよ。出た翌日は1、逆にヘコんだ翌日は5っていう」

 

──何ともわかりやすい(笑)昔はそういう特色のあるホールが多くて良かったですね。じゃあ一番思い入れのある台はシオラーですかね?

「んー、思い入れのあると言われると違いますかねぇ。それで言うと山佐のトリガーゾーンという台ですね。」

 

トリガーゾーン
トリガーゾーン

 

──トリガーゾーン…ですか?ちょっとわからないです。

「シューティングゲーム付きのパチスロと言えばわかりやすいですかね。滑りコマ数が液晶で目視できるんですよ。4コマ滑りだとレーザーとか」

 

──そんな台があったんですか(笑)

「ビタ止まりだとゲンコツかな?パチスロという物よくわかってない当時の僕に滑りの熱さを教えてくれた台なんです。」

 

──なるほど。今は滑りなんて気にして打ってる人は殆どいないですが、4号機ノーマルだとそういう楽しみも必要ですもんね。今度スロゲーセンで探して打ってみますね!

後ほどバリバリの4号機世代の方に聞いてみたところ、このトリガーゾーンという台はそこまで人気機種ではなかった模様。ただ好きな人はめちゃくちゃ好きという一部のマニアに好まれた台だそうな。

 

──長いことお付き合いさせてしまい申し訳ないです。

「いえいえ、全然大丈夫ですよ(笑」

 

──ありがとうございます。ではもう少しだけ。パチスロにまつわる面白エピソード的なものをお聞かせいただければと思うのですが。

「エピソード、んー、あまり自慢出来る話ではないですが…」

 

──是非お願いします。

「パチンコなんですけどね、当時ニューギンのGO!GO!郷!という台があったんですよ。」

スーツ

 

──あ、それ僕も打ってました。

「それが一回当ててみたいだけなのに全っ然当たらなかったんですよ。それでいよいよ軍資金が底をついてしまい、頭にきて隣のバイク屋に乗ってきたバイク売ってまで打ったことがあります。」

 

──ええ!?どんだけ当てたかったんですか(笑)それで結局当たったんですかその台?

「いや結局当たらずに歩いて帰る羽目になりましたね(笑)というのも、実はそのバイクは同じホールで勝った時のあぶく銭で買った物なんですよ。」

 

──なんですかそのプチ輪廻転生、ヤバいです、お腹痛い(笑)。

「まぁそんな性格なんでパチンコに関しては結構むちゃくちゃしてましたね(笑)」

 

普通なら出来過ぎたエピソードと疑ってかかるところかも知れないが、僕も根っからのギャンブラー気質なのであり得ない話ではないと普通に大笑い。

 

──さて、それではそろそろ最後の質問に入らせていただきます。ズバリ、Aさんにとってパチスロとはなんでしょう?…こういうのセリフ言うの初めてなんですが、聞く側も恥ずかしいですねこれ。

「僕もそんなこと聞かれたことないですよ(笑)んー、なんでしょうね。一言で言うならファンタジーですかね。」

 

ファンタジー
一言で言うならファンタジー

 

 

──ファンタジー…わかるようでわかりません(笑)

「勝ち負け云々にこだわってやるものじゃないなぁと。勿論ストイックに打つ楽しみ方もあるんでしょうけどね。例えばこの前ネットで見たんですが、YouTuberが祭りのクジ屋に当たり券がないってのを暴露しようとしてたの見ましたか?」

 

──あー、なんかやってましたね。鬼の首を取ったようにハシャいでました。

「あれってディズニーランドに行ってミッキーの中に人が入っていないか確かめるのと同じことだと思うんですよ。」

 

──なるほど。

「そうじゃないだろって。パチンコ屋だって同じで、商売としてやってるんだから、それならそのルールの中で自分なりの楽しみ方を見つけるべきだと思うんですよ。あくまで遊び、だからファンタジーだと思ってますね。それが出来なくなった時がきっとパチスロをやめる時ですかね。」

 

──非常によくわかります。色んな楽しみ方があるとは思いますが、悲観的にならずに楽しめるだけ楽しむといつ姿勢、見習わせていただきます。この度は大変長い時間お付き合いいただき本当にありがとうございました。

「いえいえ、僕も若い方の話が聞けて非常に楽しかったです。貴重な機会をどうも。」

 

──とんでもないです。本当に助かりました。

「ではまたどこかのホールでお会いできたら。」

 

──お疲れ様でした!気をつけて!

こうしてAさんの密着インタビューは幕を閉じた。

 

 

 

インタビューを終えて

一般人インタビュー、如何だったでしょうか。

僕はまさかこんな濃い話が聞けるとは思わなかった。

実を言うと実際は一時間を超えるのロングインタビューで、もっと書きたい話が山ほど出てきたのだが、それらを全て書き殴ると万を優に超える文字数になってしまう内容だった為、抜粋させていただいた。

何と言うか「普通のマッサージ店に入ったつもりが、いきなりSMの女王様がムチ片手に現れた」それくらい濃い内容だった。

ホールにいる一般人とフレンドリーになってついでにインタビューしてみよう♪などという軽いノリで始めたつもりだったのだが…思わぬ収穫とはまさにこのことであろう。

しかしどうだろうか、スマホ片手に退屈してそうなパチンカースロッターの中に、こんなに面白い人がウヨウヨしてるかも知れないのです。

そう考えると僕は今までもったいない時間を過ごしてしまったのかも知れないと後悔している。

これからは大なり小なりホールにいる方々と触れ合ってみようかなと思いました。

皆さんもスマホを投げ捨てて勇気を出して声を掛けてみては如何ですか?

 

おしまい。

 

やーまる

About やーまる

カラオケで曲を歌ってる時に流れる映像に出てくるヤケ酒してる男に似てるとよく言われます。

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